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2014年10月27日月曜日

温暖化対策~ペレットの普及

 札幌市議会決算特別委員会で、地球温暖化対策として、木質バイオマス、ペレットの活用促進を求めて質問しました。


 二酸化炭素の排出を減らすために、木質バイオマス(木をエネルギー源にする)の活用を進めることを求めています。

 木は、成長する時に、光合成により二酸化炭素をとりいれて体の一部とします。
 木を燃やすと、二酸化炭素を排出しますが、それは、昔、大気から取り込んだものを、また大気中に戻すということになります。
 燃やして二酸化炭素を放出しても、また木を植えれば、二酸化炭素を取り込むことになります。
 これを繰り返していけば、大気と植物の体内で二酸化炭素が循環するだけで、二酸化炭素が増えることにはならないのです。

 最近では、薪ストーブは減りましたが、木を一度粉末にしたうえで、粒状にした、ペレットという燃料が注目されています。

 ペレットは、通常、間伐材や、払われた枝葉(林地残材)からつくります。
 私は、都市から出される建設廃材や木材加工場から出される端材やオガ粉を活用できないかと考え、1年前の議会で、札幌で発生する建設廃材・木材加工場の廃棄物の流れを調査するように求めておりました。
 その調査の中間報告を引き出す質問をしました。

 結果は、建設廃材・加工場廃棄物の多くは、切り刻んでチップにして、燃料にされていることがわかりました。

 麦わら、たまねぎの皮などの農産物から出る廃棄物についても調査結果をききました。
 驚いたことに、札幌市内の農産物関係の廃棄物でもっともエネルギー量の多いのは、スイカのツル・葉などでした。

***以下に、質問全文を掲載します***

【環境局・木質バイオマス①】
 ペレットやチップの材料は、間伐材や、木を伐採後に払った枝葉の林地残材が多いようです。
 本市も国有林・民有林は多くありますが、大消費地でもあり、都会としての要素に着目して、木質バイオマスの供給について考えていきたいと思います。
 私は、一年前の決算特別委員会で、市内で建設廃材や、木材加工場の端材など、木質バイオマスの原料になり得るものがどれだけ排出されているか、その全体像を、実態調査によって把握すべきだと求めました。
 最終とりまとめは、まだできていないようですが、把握した範囲内で、建設廃材、そして、木材加工会社から出される端材等は、どういう量で、どう処理されているのか、お示しください。
 また、農業生産物の残渣のペレット化についても、調査をしたはずですが、市内の作物の残渣のもつエネルギー量について、どのような結果になったのか、お示しください。

(答弁)建設廃材53,000t。木材加工会社で発生する廃材は年間1100トン。その内訳ですが、産廃処理業者に出されているもの900t、ペレット化して販売されているもの160t、自社内でボイラー及びストーブ燃料として利用しているものが40トン強。
(答メモ2)残渣の量に、その残渣が持っている熱量をかけて計算した場合、市内の農業生産物でもっとも大きい熱量を持っているのは「すいか」であり、95,000メガジュール、第2位が玉ねぎの34,000メガジュール、第3位がとうもろこしで30,000メガジュールとなりました。
 主要作物全体で、200,000メガジュールほど。



【環境局・木質バイオマス②】
都市鉱山ならぬ都市山林とも言うべき状態だと思いますが、建設廃材と木材加工の廃材として市内で発生する木質バイオマスは、合計54,100t。
そのうち、自社内の利用40t強と、ペレットとして販売されている160tの、約200tは木質バイオマスとして活用されていることになりますが、
建設廃材の53,000t、木材加工会社から産廃処理会社に出される900tは、どのように処理されているのか、うかがいます。

(答弁)57%約30,700tは、チップ化されて、熱供給公社・北海道地域暖房・製紙会社等に販売。残りの43%約23,300tは、チップ化してボード・あるいは紙の材料として売却。



【環境局・木質バイオマス③】
都市の中から発生する木質の建設廃材や木材加工の端材は、都市内で上手くリサイクルのルートが確立しているようです。
ペレットストーブやボイラーが少しずつ普及していますが、都市で発生する木質バイオマスは、ペレット化は少なく、チップで活用されているようです。
重量当たりの熱量では、一般にペレットはチップの倍近くあると言われています。
間伐材や林地残材から作成したチップは水分が多く、それに比べると、建設廃材や木材加工の端材は、よく乾燥しているため、単位当たりのカロリーは高くなるのかもしれません。
チップの製造は、切削というそうですが、木を細かく切ったり削ったりしただけであり、ペレットは、一度粉末にしたうえ熱と圧力を加えて機械の穴から押し出して、一定の品質、一定の大きさなので、着火も燃焼効率も良く、しかも、粒状ですからパイプを通じて燃焼室内に入る量をコントロールすることができます。
しかも、ペレット燃焼器の火皿は30センチから50センチ四方でできますが、チップ燃の火皿は縦横1.5メートル以上の大型となります。
ペレットの方が、質の高い燃料と言うことができるのですが、加工に手間がかかっている分、単価が上がります。
トン当たり、ペレット50,000円程度、チップは6,000程度だそうです。
そこで、今後の木質バイオマスの利用促進にあたっては、どのように進めるお考えか、うかがいます。




【環境局・木質バイオマス④】
ペレットは、チップよりも価格が高いのですが、小型で、汎用性が高く、材質が安定し、燃焼の制御も容易で、今後の普及が期待されます。
チップよりも高いと申し上げましたが、現在、石油価格が上昇していることもあり、カロリーあたりの価格で見ても、石油と十分勝負できる状況になっています。
岩手県林業技術センターの調査では、熱量の単位当たりの価格で、A重油11.2円、灯油12.4円に対し、ペレットは10.1円であり、経済性でも優位でありますし、なによりも木質バイオマスは、カーボンニュートラルで、大気と植物体内で二酸化炭素を循環しているだけなので、温暖化対策に貢献できます。

今後の、木質バイオマスの普及が期待されますが、ペットストーブ及びボイラー普及の現状、および、今後の利用拡大へ向けての考え方をうかがいます。

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