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2012年6月27日水曜日

議会基本条例についての私の考え方

 兵庫県議会と鹿児島県県議会の視察を行なって、議会基本条例についての調査をしてきました。
 
 議会基本条例で、おもに問題となるのは、議員間討議、反問権、議会報告会の3点です。
 調査を行なったうえで、私なりの考えが、少しずつ形になってきました。


 議員間討議では、特定の問題について議員同士が話し合って、一定の方向性を出し、場合によっては、条例案を議員提案するところまで行くものかと懸念していました。
 そこまでやることには、問題意識をもっていました。


 札幌では、市長1人に対し、議員は68人います。
 議員は、各地域から、様々な立場・考え方の人に支持されて、議会に出てきます。
 執行部(役所)は、市長(都道府県では知事)一人の意思のもとに、役所全体が動くことになります。
 執行部の提案に対して、議会は「いやいや、こういう立場の人もいるから配慮が必要だ」など、様々な意見を出せるのです。
 つまり、「多様性」こそ、議会の存在意義なのです。


 ところが、議員間討議で、議会側の意見をまとめてしまうと、多様な意見が埋没してしまう危険があるのです。


 市長の反問権と言うと、議員の質問に対して、市長が「いや、それは違うでしょう。じゃあ、こういう場合はどうなると思いますか」などという「反問」を認めるような印象があります。
 
 そもそも、議員が質問するのは、市長が事業を執行したことに対して、「それは問題がなかったか」などと点検する必要があるからです。
 事業を執行してもいない議員側が、市長から質問されるのはおかしいのです。
 ですから、「反問権」と言っても、議員の質問の趣旨を確認する程度のことなのです。「反問」よりも適切な表現があるかもしれませんね。
 札幌市議会では、「反問権」を明文化していませんが、日常の議会のやり取りの中で、当たり前に行なわれていることです。


 議会報告会について。
 議会で問題になっていることを、市民にわかりやすく伝えることは、大事なことです。
 それは、各議員が、様々な形で、すでに行なっています。
 しかし、議会として、報告会を行なうとすると、議題となったことや結論をたんたんとお知らせすることになります。
 「こんなことが決められたことは、市民にとって大問題だ!」などと言うことはできません。
 ですから、
  ●議員「○○○の値上げが可決されました」
  ☆住民「それは困る」
  ●議員「多数決で決まりました」
  ☆住民「あんたは、それでいいと思っているのか」
  ●議員「議会で決まったことです。私個人の意見は言えません」
 こんな、報告会ではつまらないですよね。


 報告会であれば、議員が自らの考え方にもとづいて、議会と市政の報告をする方がいいと思います。
 報告会に来てくれるのなら、議会そのものの傍聴に来てもらう方がいいと思います。
 ただし、議会に来られない方がいます。議会そのものを休日・夜間に開くことは、意義があると思います。


 議会基本条例を制定する意義は、憲法を地方自治に生かすことを前提に、①議会が市政をチェックする機能を高める、②議会が公正で民主的に運営されるようにする、③市民に開かれ、市民の声が十分に反映する議会にすることにあるのではないでしょうか。

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